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兄メカ「乙ボク」感想――#12「ラストダンスは永遠に」

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兄メカ「乙ボク」感想――#12「ラストダンスは永遠に」

 最後までいいように煙に巻かれましたわね、私も視聴者のみなさんも――十条紫苑

 全国一千二百万(?)の「おとボク」&萌えアニメファンの方、ごきげんよう、お待たせいたしました。兄メカ「乙ボク」感想第十二弾=最終回です。


【話の内容は?】

 宮小路瑞穂が厳島貴子を暴漢から救った直後のシーンからはじまって、降誕祭ダンスパーティーの終了(?)までが本編、そしてエンディングの中で「ノーマルエンド」を思わせる止め絵の数々(紫苑さま・奏ちゃん・瑞穂の晴れ着姿=やるきばこのお正月シナリオ[PS2版にも収録]、バレンタインのチョコタワー=本編、みんなで映画鑑賞=本編、貴子さんと瑞穂のラーメン屋でデート=本編貴子ルート、浴衣を着て卓球=やるきばこの卒業旅行スペシャルシナリオ、そして卒業証書……まあ、これは完全に原作ファンへの“サービス”カットの数々ですわね)……という最終回でした。これでよかったのかよくなかったのか、賛否両論渦巻く感想界隈となることが予想されます。

【全体から感じる雰囲気は?】

 いまさら言ってもどうにも間に合わないのですが……。お姉さまが生徒会長の危機を助けたことに関する生徒たちの会話、そしてBパートのダンスパーティー。この「お嬢さま学院」の雰囲気を最初から出していれば、あんなにたくさん文句を言う必要などなかったのですが。やればできるのにやらなかった、これは間違いなく制作スタッフ側全体の問題。この作品においては、「『おとボク』の萌え構造」にも書いたとおり、作画とか声優とか、そんな(比較として)むしろ些細な問題より、よほど雰囲気作りのほうが大切だったわけで、ダンスパーティーの場の心地よさは、それとともに痛恨の念を私に感じさせてくれました。
 最後の結論は冒頭に書いたように「視聴者を煙に巻く」、一部で言われていた「私たちの戦いはこれからだ」エンドだったわけで、まさに「あーあ、やっちゃった」といった感じ。まりやと貴子の対立関係を、最初から最後までストーリーに飽きさせないための中心構造として採用してきた結果としては、こう締めるのが無難だったことは認めますが、何から何まで「結論はみなさんの胸の中に」とやられてしまったのでは、なんとも腑に落ちないんですよね。
 ですが、奏ちゃんの次回演劇公演のプロットを、(ロミオ=天使)瑞穂と(ジュリエット=お姫さま)貴子の境遇に重ねるAパートの展開は、どうしようもなく鬱展開のはずなのに、話にすっかり引き込まれる実に巧みな構造。これが長谷川氏の真骨頂なのでしょう、きっと。先週心配した貴子の「男嫌い」設定は使われず、むしろ貴子の瑞穂に対する複雑な心情の表現を、手に取るようにしっかり、はっきりと入れてきたのは、オリジナル展開ながら十分納得のいくものでした。
 そしてダンスパーティー。まりや・貴子以外の“脇役”の重視順位がはっきり出ていて、ある意味非常に面白かったですね。つまりは踊った順番。奏ちゃん>由佳里ちゃん>一子ちゃん>紫苑さま。うわあ、紫苑さま最後ですよ紫苑さま。奏ちゃんや由佳里ちゃんに「お姉さまと紫苑さまのダンス……」とまで言わせておいて、そのダンスの絵がまりやと貴子の「仲直り」(原作第五話=すなわち学院祭の話=の最後にあります)シーンの途中にほとんど止め絵状態で一瞬挟んだだけ、というのは、「シオニスト(=紫苑さまファン)」の方々にとっては、何ともつらい仕打ちだったのではないでしょうか。冒頭のことばは、そのあたりも表現してみたつもりです。そしてこれは、松来未祐さんの“悲惨史”にまた新たな一ページを書き加えることにもなってしまいましたね。
 そしてラストダンス、貴子ファンのみなさんは一分間ほど狂喜乱舞されたのではないでしょうか? 事前に携帯電話向けの着信ボイスが提供されて話題になっていた「責任をとっていただかないと……」のセリフ、ああいう使われ方でしたか(苦笑)。でもそれも束の間、(たぶんまりやの)策略によってみごと(?)引き剥がされて、あのエンドへ。
 あくまで個人的な意見としては、まりやと瑞穂とのダンスがいちばん見たかったんですけどね、動く絵として。まあ、ただ、奏ちゃんとのダンスからして“あの状態”でしたから、このスタッフには“あの華麗さ”を最終回で見せるのはあまりにも無理があったのかなあ、という気もしますが。

【本気で(?)“第二期”を考える】

 エンディングの構成からして、一応スタチャ版「乙ボク」としては、これで終了、ということになりましたね。そして、この作品自体がこれで一気に知名度を高めたこと、そしてああいうエンドになったことで、続きが見たい、別のストーリーが見たい、という要求が出てくるものと思われます。まりやと貴子に関しては、かなりおいしいところを見せてしまったこと、また貴子ルートのいちばんおいしいところは、あくまでもゲームでお楽しみいただくのがいちばん……ということで、やはりスタッフを一新した上で、紫苑さま重視、そして雰囲気をきちんと出した上での“第二期”こそが望まれることになるかと思います。まあ、実現する可能性は……正直なところ、DVDの売れ行きを見てから本格検討、ということになるでしょうし、残念ながら非常に低い、と言わざるを得ないのでしょうが。

【最後にひとこと】

 アニメ化に関わったキャストならびにスタッフの皆様、ほんとうにお疲れさまでした。いろいろと文句ばかり言ってきたような気がしますが、これもこの作品(原作)への熱き思い故のこと。いままでにないパターン、非常に扱いの難しい作品で、正直なところ「大コケ」も心配していたのですが、ここまで盛り上がったのは、皆様のご尽力のおかげ、と深く心から感謝しています。どうもありがとうございました、と申し上げて、兄メカ「乙ボク」感想記を終わることといたします。そして、私の感想におつき合いいただいた皆様にも感謝。【終】

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